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運転資金とは、簡単にいうと「事業を行っていくためのお金」をいいます。
商品を仕入れるためのお金や、外注への支払い、従業員への給料の支払いや事務所の家賃・公共料金の支払いはすべて運転資金です。
これらを支払うために借入したり、資金繰りを上手にやって事業を運営していきます。
「運転資金」と検索してみると、売上債権(受取手形+売掛金)+棚卸資産-買入債務(支払手形+買掛金)という算式を見かけますが、専門用語が多くて難しいので、わかりやすく事例でご紹介します。
【事例】
あなたがイチゴ1個100円で仕入れて1個100円で販売するお店を始めたとします(まったく儲かりませんが気にしないでください笑)。
ある業者からイチゴを500個仕入れ、100円×500個=50,000円を明日支払う契約をしました。
イチゴが完売したのが10日後だとすると、仕入代金50,000円は10日後に支払えますが、明日には支払えません。
もし、明日から10日後までの間、銀行が50,000円貸してくれたら仕入代金は支払えます。
この借りた50,000円のことを運転資金といいます。
売上が常に先に入れば運転資金を借りる必要ありませんが、商売は基本的に売上の入金より仕入の支払いが先になるので、「仕入の支払い」と「売上の入金」のタイムラグを埋めるために運転資金が必要になるのです。
運転資金が必要な理由を明確にしておきましょう。
前向きな理由としては「売上が増えて仕入の先払いが増えたから」など、後ろ向きな理由としては「売上が減って赤字を補填するため」などが挙げられます。
前向きな理由は、返済財源が明らかなので比較的融資が受けやすくなりますが、後ろ向きな理由は審査が厳しくなり、返済財源を明確にしなければいけません。
事業計画書に「いつまでに返せる」「○月×日に売上が入金されるので、そのお金で返済できる」などを記載して、しっかり返済できることを伝えましょう。
いくら必要なのか、借りたお金を何に使うかなどを具体的に説明しましょう。
たまに「借りられるだけ借りたい」とご相談いただくときがありますが、金額が明確でない場合、融資を断られる可能性が高いです。
よく勘違いされるのが、「手元資金を多く持っておきたい」は借入の理由にならないといわれますが、ちゃんとした立派な理由ですので、堂々と言って大丈夫です。
変な言い訳や嘘をつかず、真っ正直に理由を伝えましょう。
銀行に「ちゃんと返してもらえるだろう」と納得してもらうために、説得力のある事業計画書を作りましょう。
「今はこんな課題があるが、借入をすることで解消できる」や「今後このように事業をすすめるので売上が増える予定だ」ということをできるだけわかりやすく、具体的に伝えることが大切です。
融資審査が通る事業計画書を作るには、少なくとも50時間以上かかるといわれています。
大変な作業ですが、手を抜かずじっくりと取り組むのをおすすめします。
計画を練るのもなかなか楽しいですよ!
運転資金についてご紹介しました。
軽視しがちな運転資金ですが、車で例えるとガソリンのようなもので、なくなると動かなくなってしまいます(=倒産)。
事業を行うためには運転資金は必要不可欠ですので、なくならないようにしましょう。
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