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【元銀行員税理士が解説!】
融資は借りられるだけ借りた方がいい?

お客さまからのご相談で、

「銀行でお金を借りるとき、できるだけ多く借りておきたい」
「できるだけ多く借りときたいけど、それってあり?」


と聞かれることがあります。

 

どうせ借りるならいっぱい借りてしまおう、という考えは正しいのか間違いなのかについてお話しします。

結論「人それぞれ」

いきなり結論をいってしまいますが、「人それぞれ」です。

「たくさん借りておこう」も正解ですし、「ムダに借りるのはよくない」も、正解です。

明確にこれといった正解がないので、どんな考え方も正解ということになります。

 

ちなみに、わたしは「たくさん借りておこう」派です。

自分が開業したとき、特に必要なかったのですが500万円借りました。

コロナ大流行の時に開業して、なかなかうまく集客できないときがありましたが、お金があるという安心感には本当に助けられました。

 

どんな考えも正解だとは言ったものの、自分の考えに自信が持てないこともあると思います。

 

そんな方のために、それぞれの考えについて以下にまとめてみました。

「借りられるだけ借りておく」派の考え

お金があると安心

お金があることはなによりも安心材料になります。

安心して事業に集中できますし、黒字倒産を避けることができることは、何物にも代えがたいのではないでしょうか。

今しか借りられないかもしれない

今後業績が悪くなったら借りられないかもしれないので、今のうちに借りておくという方法はとても堅実です。

 

というのも、銀行の特性として「晴れの日に傘を貸して、雨の日は傘を取り上げる」とよく言われます。
 

元銀行員としては耳の痛い言葉ですが、確かにこういった傾向はあります。

 

なので、今は余裕があるから借りる必要はない(将来のために借りられる枠をとっておく)と思っても、将来の業績次第ではそううまくいかず、困ってから借入を打診しても、もう手遅れなケースがあるのです。

 

ここを知っている経営者は、今のうちに借りておこうと考えます。

いざとなったらすぐ使えるから

「いつか設備投資をするかもしれない」

「タイミングのいいときに勝負をかけるため、その時にすぐ動けるように」
 

といった理由で、今のうちに融資を受けておくパターンです。
 

世の中はめまぐるしく動きますので、タイミングを逃さないように事前に準備しておきます。
 

ただ、設備投資のためのお金を運転資金として借りてしまうと、運転資金の枠が減ってしまうことになりますので、ここは注意しておく必要があります。

利息なんて保険代のようなものだから気にしな

最近の金利は非常に低く、1%台で借入れできるパターンが多いです。

「金利なんてハナクソみたいなもんだわ」「保険代と思えば安いもの」と言って、気にしない方もいます(特に50代以降のベテラン経営者の方に多いです笑)。

この考え方は私も賛成で、お金がないことの不安を消すのに利息だけで済むなら安いものだと思います。

 

「できるだけ借りない」派の考え

必要になってから借りればいい

借りられるときに借りればいいんじゃないの?という考えは正論です。

 

ただ、それができるのは大企業のみで、多くの中小企業は「借りたいときに借りようと思っても、もう遅い」状態と言っていいでしょう。

 

 

これをお客さまに話すといつも驚かれるのですが、銀行はちゃんとかえしてもらうところにだけ融資をします。

 

中小企業が「ピンチだからお金を貸してほしい」と銀行に言うと、銀行としてはどうしても身構えてしまうため、融資が受けづらくなります。

 

大企業の場合は信用力があるので「借りたいときに借りる」ことができますが、中小企業はどうしても信用力に劣るぶん、借りづらくなるのです。
 

このポイントを知っていると、「必要になってから借りる」という考え方は危険だと気付いてもらえると思います。

利息がもったいない

今は少なくなりましたが、金利が高いころは利息がもったいないので借入しないと考える方が多かったです。

 

たしかにお金を借りた以上、どうしても利息はつきものですので出費になります。

 

ただ、前述したように現在の金利は非常に低く、そこまで大きな出費にはなりません。

 

 

たとえば、1,000万円借りたとして金利は1.5%・借入期間は5年とすると、5年間の総額の利息は38万円ほどです。

 

1年間にすると約76,000円、1か月で約6,300円、1日で約211円となりますが、これを高いとみるか安いとみるかは人それぞれですが、わたし自身はかなり安いと感じます。

借金は悪いこと

借金はできるだけしたくない、という考えはわたしも大賛成です。

 

借金があるとそれだけで気分が重くなるし、返さなきゃいけないプレッシャーもありますしね。

 

気持ちはよーくわかりますが、それでも事業をするうえで借金はつきものだと思います。

 

 

わたしの経験上、借金をしないことはメリットよりもデメリットの方が大きいものだと考えています。

 

というのも、借金をせず、自己資金の範囲内で商売をすると、どうしても売上の増加率が小さくなってしまいます。

商売の幅が狭くなってしまい、成長率が狭まってしまうのです。

 

「設備投資をしたい」「もっと多く商品を仕入れたい」など、事業拡大のためにいろいろ計画したものの、「借金をしたくない」という理由で断念するのはとてももったいないです。

 

やはり、勝負をかけるときは借入をしておいた方がいい、というのがわたしの考えです。

 

 

そこでおすすめなのが、「実質無借金」という状態を目指すことです。

 

実質無借金とは、借金より預金の方が多い状態をいい、借金をいつでも返せる状態を言います。

 

たとえば1,000万円借りたとしても預金が1,500万円あれば預金の方が500万円多くなります。

 

 

この「実質無借金」状態を目指すことをおすすめします。

お金があるとついつい使ってしまう

借金をすれば当然預金残高も増えるので、まるでもらったかのように錯覚してしまい、湯水のごとく使ってしまいそうになってしまうから借入れしない、という方がいらっしゃいます。

借入申し込みしたときの緊張感を忘れてしまい、ついつい気が大きくなってしまう気持ちはよーくわかります(わたしも一瞬錯覚してパーッと使ってしまおうか、と思ったことがあります笑)

 

これをさけるためにおすすめなのは、「実際に使えるお金を計算する」ことです。

 

この計算は簡単で、「預金残高-借入残高」で残った部分が実際に使ってもいいお金とする方法です。

 

計算してみると、よぶんに使えるお金が意外に多くないことがわかり、抑止力になります。

まとめ

借りられるだけ借りるのことについてお話ししました。

 

結論としては「人それぞれ」ですが、わたし個人としては借りられるだけ借りるのがいいと考えています。

 

 

どの考え方も正解なのですが、自分の考えに自信がないときもあるでしょう。

 

そんなときにこの記事を参考にして、ご自身の考えを確認するためのツールになれば幸いです。

 

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ごあいさつ

税理士 小野木悠

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