ご質問に即答しない

2024.10.15

こんにちは。春日井市の元銀行員税理士・小野木です。

 

仕事がら、お客さまからいろいろなご質問を受けることが多いです。

そこで日ごろ気を付けているのが、「即答しないように」しています。

 

なぜ、即答しないのかをお話ししていきます。

お客さまからいただく質問は多種多様

税理士として仕事をしていると、本当にいろいろな種類の質問を受けます。

税金のことはもちろん、社会保険、許認可、会社経営、銀行融資などなど…。

 

社会保険や許認可など、本来専門外のご質問でもわかる範囲でお答えしていますが、じっくり調べることもしばしば(仲間の士業さんにおまかせしてしまうこともしばしば)。

 

よっぽど簡単なご質問であれば即答できますが、基本的にはできるだけ回答までにお時間をいただくようにしています。

税金は横のつながりがある

たとえば、「決算期を変更したいけど、どうすればいい?」と、ご質問があったとします。

 

決算期を変更するだけであれば、手続きとしては「定款を変更」→「議事録を作成」→「税務署に届出」をすればOKで、シンプルといえます。

 

ですが、決算期を変更することにより、「役員報酬が変更できる時期が早まる」ことや、会社を設立したばかりであれば「消費税の免税期間が短くなる(インボイスを登録しない場合)」ことなど、法人税と消費税にメリット・デメリットがおよぶことになります。

 

そのほか、「売上を翌期に持ち越すことができる」ことや「決算事務の負担が増える」などの論点もあります。

 

 

「決算期を変更したい」とのお客さまからのご質問で、「定款変えて、議事録作って、税務署に届出を出せばOKですよ」と、手続きのことだけをご回答するのはプロの仕事ではない、と考えています。

 

影響が及ぶすべての部分を考えてご回答したい、という個人的な想いがあります。

 

どういった回答を求めているかを判断する必要がありますが、考えられるメリット・デメリットをすべて把握していただいたうえで、最終的にどうするかをお客さまに判断していただきたいと思っています。

どうしても時間がかかってしまう

上記のようにいろんなパターンを考えて回答すると、どうしても時間がかかってしまいます。

 

すぐ回答がほしいお客さまからすると、やきもきするかもしれません。

 

 

ですが、ご質問をいただいたからには、中途半端な回答は絶対したくない、というのが正直なところです。

 

お客さまを不安にさせないよう、「1日時間をください」とか「今週中に回答しますが、できるだけ早く調べます」などと、だいたいの目安をお伝えしてできるだけご安心いただけるようにしています。

 

 

税理士に対するクレームのなかで、「質問の回答が遅い」というのがあります。

 

主な理由としては2つあると思っていて、「じっくりしっかり調べてから回答したい」パターンと「面倒だから先のばしにした、または忘れてた」というパターンです。

 

 

事前にお客さまにしっかりご説明して、後者のパターンだと思われないように気を付けるようにしています。

まとめ

ご質問をいただいたら即答しない理由についてお話ししました。

 

 

回答に時間がかかってしまうのは、わたしの力不足もあるかもしれません。

 

ですが、年齢と経験を重ねたとしても、このスタイルを崩すことはないと思います。

 

 

人間はミスをする生き物なので、頭の中の知識で回答することには限界があるでしょう。

 

思いちがいで回答することもあるかもしれません。

 

 

事前にじっくりしっかりと調べてご回答することで、お客さまに喜んでいただければ、と考えています。

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