わかりやすくていねいに伝える

インターネットで税金について調べたことがある方もいると思いますが、税金の用語って難しくてわかりづらくないですか?

税理士がこんなこと言っていてはいけないと思いますが、条文を読むのにすごく時間がかかり、
「なんでこんなまわりくどい言い方するんだろう」「もっとスパッと書けばいいのに」と思いながら読んでいます。

税理士の私でさえそう思うのに、ふだん税金に関わりがない方が税金のことを調べようと思ったらよけいにわからないと思います。

そのため、お客さまと税金の話をするときはできるだけわかりやすく、丁寧に伝えることを心がけています。

法律用語は難しいもの

これを言ってしまっては元も子もないですが、法律用語は難しいものです。

その中でも税法は、「一読難解・二読誤解・三読不可解(1回読んでもよくわからない・2回読んだら間違えて理解する・3回読んでさらにわからなくなる)」と言われるほど読みにくく、条文によってはかっこ書きが多すぎて完全に意味不明のものもあります。

なんでこんなに難しくするのかというと、「言葉の意味が違って理解されることを防ぐため」で、みんながみんな同じ理解してもらうことを目標にしているので難しくなってしまう、ということです。

お客さまにはわかりやすい言葉で話す

税理士でも理解が難しい税金の話を、そのままお客さまに話してはちんぷんかんぷんになると思います。

なので、私がお客さまに税金の話をするときはできるだけわかりやすい言葉でお話しするようにしています。具体的には「専門用語を使わず、中学生でもわかるようにできるだけ簡単に」お話ししています。

また、全体の結論を話してから細部を話すようにしたり、図や絵を使って説明して、理解していただくようにしています。

目標は専門用語を使わない

専門用語を使わずにお客さまへ説明できることが私の目標です。

ある実験では、大学生に「テニスの試合の進め方を800字以内の説明書を書く」という宿題を与えました。
テニス未経験者にはビデオを見せてテニスのルールを説明して説明書を書いてもらいました。
テニス経験者にはいきなり説明書を書いてもらいました。

それぞれの説明書がわかりやすいかどうかを第三者が評価したところ、

  • 未経験者が書いた説明書の方がわかりやすかった
  • 経験者の書いた文章は、必要な文章が不足していた
  • 経験者でも初心者と面接し、初心者のわからない部分を把握できれば評価の高い文章が書ける

という実験結果になったそうです(福田由紀/言語心理学入門より)。

わかりやすく伝えるには実践あるのみです。
お客さまには「わからない場合は遠慮なく言ってください」とお伝えしていますが、初心を忘れず日々努力していきたいところです。

まとめ

 

わかりやすく話すことはとても難しいことですが、こだわっていきたいところです。

普段からお客さまとコミュニケーションを深めていくことが大事ですし、税理士としての仕事の質に直結することだと考えています。

この記事を書いている最中にも「家賃支援給付金って俺ももらえるかな?」と問い合わせがありました。

さてさて、税理士としての腕の見せ所です。

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